本記事では妊娠中にどのくらい昆布の摂取が可能かについて解説します。
この前妊娠中にあまり摂取しない方が良い食材に昆布が入ってると聞きました。昆布って出汁にも使われるし日本食には欠かせない食材だと思うんですけど本当に食べちゃいけないんでしょうか?
そうなんです。びっくりしますよね!
なぜ昆布の摂取がNGと言われているのか、その理由と正しい向き合い方を一緒にみていきましょう。
なぜ昆布がNGと言われるのか?
昆布に含まれているヨウ素に注意
ヨウ素は食品に含まれているミネラルの一種で、甲状腺ホルモンというホルモンの合成に必要な栄養素です。このホルモンは、体の代謝をはじめとした体内の重要な機能の調節や妊娠・授乳期における赤ちゃんの骨や脳の正常な発育に関わっています。しかし、過剰に摂取すると一過性クレチン症など赤ちゃんの甲状腺機能低下がみられたり、お母さん自身にも甲状腺機能の低下がみられることがあります。
また、日本人は出汁文化ということや、海藻類を摂取することが多く知らず知らずの間にヨウ素を摂取しています。過剰摂取しないようにするには意識的に摂取を控えることが重要です。
昆布にどれだけヨウ素がふくまれているの?
昆布に含まれるヨウ素の量
ヨウ素を含む食品の中でも魚介類や海藻は含有量が多く、昆布のだしには以下の量のヨウ素が含まれています。昆布自体を食べなくても昆布のヨウ素は出汁に80%溶け出ると言われています。
・昆布だし 水出し(3%の真昆布でとっただし)=5,300μg
・昆布だし 煮出し(3%の真昆布でとっただし)=11,000μg
(いずれも100g当たり)
妊婦が摂っていいヨウ素の上限量は?
では、どれくらい昆布を食べると、ヨウ素の摂りすぎになるのでしょうか。
大人の場合のヨウ素の1日の耐容上限量(注1)は3,000μgとなっていますが、妊婦さんや授乳中の女性はそれよりも低い2,000μgとされています。
さきほど紹介した昆布に含まれるヨウ素の量を2,000μgに当てはめて計算すると、素干しの昆布や刻み昆布は1gで1日の耐容上限量を超えます。また、昆布のつくだ煮は18g、昆布だしの場合、水出しで37g(大さじ2程度)、煮出しただしで18g(大さじ1程度)を超えると耐容上限量を上回ります。
以外と摂っていい量が少ない!と思いませんでしたか?私は家では昆布とカツをで出汁をとってお味噌汁などをつくっているので、今後はいりことカツオ、アゴ出汁にシフトして対応していくつもりです。
海苔やひじきといった海藻も対象?
昆布以外の海藻も対象です。
ヨウ素を多く含む食品の例
・ヨード強化卵
・海藻類
・寒天を使った食品
・貝類、かに類
・タラ(タラを使ったかまぼこなども)、たらこ
・あん肝
これらについても昆布同様、食べすぎには注意しておきましょう。
私ごとですが、先日の節分ではお刺身などの生物が食べられないので、キンパと作りました。そして、海苔にもヨウ素が含まれているので海苔無しキンパも作りました。
ちなみに、海苔のヨウ素含有量は1g中約20μgです。巻き寿司などに使う焼き海苔一枚は約4gなので恵方巻き一本の海苔からヨウ素は80μgです。そこまで気にしなくてもいい量かもしれませんが、前日に昆布を刺して保存していた味噌でお味噌汁と作ってしまったので、一応食べないようにしました。
もちろん自分で判断するのは危険!
インターネット上でも書籍でも様々な情報が出ていますが、適切な向き合い方は人それぞれ。
かかりつけの産婦人科の先生にきちんと相談した上で・・・・
気をつけたい食事については他のブログでも解説していますので読んでみてください。
最後に
お店のうどんやそばはかなりの確率で昆布出汁が入っていたり、インスタントの麺商品のスープにも入っていることが多いです。また、もちろんおしゃぶり昆布などのお菓子もNGです。何か買う時は材料のところを確認してから購入することにしましょう。
このヨウ素過剰摂取の問題は日本特有の問題かもしれませんね。妊娠していなかったら気になることもなかった昆布問題。こんな機会はないので、楽しみながら昆布と向き合っていきましょう♪気づいたら上限量異常摂取している!ということもあると思うので注意して下さいね!
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